(1)いわゆるエネ革税制とは、どのような制度ですか。
(2)エネ革設備の即時償却とは、どういう制度ですか。
(2)-2資源需給構造変化対応設備等の即時償却とは、どういう制度ですか。
(3)今回の改正により、実務上どのような影響がありますか。

Q(1)改正前の制度の概要
いわゆるエネ革税制とは、どのような制度ですか。
POINT
一定のエネルギー需給構造改革推進設備等の取得(事業供用)をした場合に特別償却又は税額控除が受けられる制度です。


青色申告書を提出する法人が、エネルギー需給構造改革推進設備等の取得をした場合には、基準取得価額の30%の特別償却又は基準取得価額の7%の税額控除との選択適用ができます。(措法10の2①②、同法42の5①②)
対象設備の主な具体例は、次頁のとおりです。

<適用対象設備>
1.新エネルギー利用設備等(太陽光発電設備)
2.その他石油代替エネルギー設備等(天然ガズ自動車)
3.省エネビルシステム/エネルギー使用合理化設備(高断熱窓設備)、エネルギー使用制御設備(可変風量制御装置)
4.エネルギー有効利用製造設備等(高性能機械組立設備)

Q(2)-1改正の内容
エネ革設備の即時償却とは、どういう制度ですか。
POINT
一定期間、エネ革制度の特別償却を拡充して、単年度に取得価額の100%まで償却できる制度となります。


青色申告書を提出する法人が、平成21年4月1日から平成23年3月31日までの間にエネルギー需給構造改革設備等の取得等をして、その取得等の日から1年以内に事業の用に供した場合における特別償却限度額を控除した金額に相当する金額とする制度です(新措法10の2⑥⑦、42の5⑥⑦)

Q(2)-2資源需給構造変化対応設備等
資源需給構造変化対応設備等の即時償却とは、どういう制度ですか。
POINT
資源生産性革新計画と資源制約対応製品生産設備導入計画の2つに記載された設備が即時償却の対象となります。


資源生産を向上(より少ないエネルギー、資源で付加価値を高め)させ、資源価格高騰、変動に対応した産業構造の転換を図るため、産業活力再生特別措置法に「資源生産革新計画」及び「資源制約対応製品生産設備導入計画」を追加し、必要な設備投資等を総合的に後押しする制度措置を創設するものです。
特別償却と即時償却の2つの制度があります。
それぞれの適用関係を整理すると、次頁のとおりです。

*資源生産性革新計画
:改正法の施行の日~平成23年3月31日→即時償却(取得価額x100%)
*資源生産性革新計画
:平成23年4月1日~平成24年3月31日→建物等(取得価額x15%)
*資源生産性革新計画
:平成23年4月1日~平成24年3月31日→設備等(取得価額x30%)
*資源制約対応製品生産設備導入計画
:改正法の施行の日~平成23年3月31日→即時償却(取得価額x100%)
*資源制約対応製品生産設備導入計画
:平成23年4月1日~平成24年3月31日→取得価額x30%

Q(3)実務への影響
今回の改正により、実務上どのような影響がありますか。
POINT
エネ革設備等の即時償却は省エネルギー及び新エネルギー設備等への投資を、資源需給構造変化対応設備等の即時償却は、中小企業の生産性向上等の産業構造の転換が期待されます。


資源需給構造変化対応設備等の即時償却等の前提となる産業活力再生特別措置法の認定計画については、「資源生産性革新計画」及び「資源制約対応製品生産設備等導入計画」に大別されますが、その計画目的や対象資産、活用ポイント等の内容を整理すると、下のとおりです。

*資源生産性革新計画で自らの資源生産性を向上する取組への支援(事業者の創意工夫を引き出すために、あらかじめ設備を特定せず、一定以上の効果がある物を対象)する計画目的を持つ対象資産及び活用ポイント内容とは、
①事業者の創意工夫活かし、一定以上の省エネ、省CO2効果のある設備投資を広く対象とする。(具体的な投資設備・システムには高効率の生産設備、エネルギー管理システム、配管・熱交換気・フード、周辺設備等)
②一定以上の省エネ、省CO2効果のある生産設備と一体となった建物(自動倉庫、クリーンルーム等)及び倉庫(共同物流センター等)も対象となる。
③企業単位だけでなく、一定の事業所単位での申請も可能。
④単独企業だけでなく、複数企業による共同申請も可能。

*資源制約対応製品生産設備導入計画で社会の資源資産性を向上する製品の製造への支援(家庭のエネルギー消費の8割を占めるトップランナー基準対象製品のうち、著しく資源生産性向上に資するもの等を支援対象)する計画目的を持つ対象資産及び活用ポイント内容とは、
①家庭のエネルギー消費の8割を占めるトップランナー基準対象製品のうち、一定以上の省エネ性能を持つ品目(エアコン、冷蔵庫、照明器具、テレビ及び照明器具等)が対象。
②LED(発光ダイオード)照明設備、家庭用燃料電池等も対象。
③基準を超える品目を専ら生産するために必要不可欠な設備(高省エネ性能の液晶テレビ及びその専門部品を専ら製造する設備)が対象となる
④単独企業だけではなく、複数企業による共同申請より、半製品を製造している企業の設備(最終組立メーカーと共同申請することで、高省エネ性能の液晶テレビ及びその専門部品を専ら製造する商品メーラーの設備)も対象となりうる。