(1)従来の間接外国税額控除制度に代わって、外国子会社配当益金不算入制度が導入されるそうですが、そもそも間接外国税額控除とは、どういう制度ですか。
(2)-1今回、導入される外国子会社配当益金不算入制度とは、どういう制度ですか。
(2)-2外国子会社配当の益金不算入制度と併せて、外国源泉税等の額の信金不算入制度が導入されるとのことですが、どういう制度ですか。

Q(1)改正前の制度の概要
従来の間接外国税額控除制度に代わって、外国子会社配当益金不算入制度が導入されるそうですが、そもそも間接外国税額控除とは、どういう制度ですか。
POINT
外国子会社の外国法人税の額のうち配当等の額に対応するものを外国税額控除の対象とする制度です。


内国法人が外国子会社から受ける剰余金の配当等の額がある場合には、その外国子会社の所得に対して課される外国法人税の額のうちその配当等の額に対応するものとして、次の算式により計算した金額は、その内国法人が納付する控除対象外国法人税の額とみなして外国税額控除の規定が適用されます。
また、外国子会社が外国孫会社から受ける剰余金の配当等の額があり、さらに内国法人がその外国子会社から受ける剰余金の配当等の額についても、同様に取り扱うものとしています。(法法69⑧、法令147①、同令150③⑦)

< 算式 >
1.外国子会社の納付する外国税額(a)X  剰余金の配当等の額/外国子会社の所得金額-(a)=  xx
2.剰余金の配当等の額-(その配当等の額に対する外国厳選税の額*2)=  xx
3.1と2とのいずれか少ない金額(控除対象外国法人税の額)

(注)上記算式により計算された金額は、親会社である内国法人が納付したものとみなされる事業年度において、その内国法人の所得金額の計算上益金の額に算入することとなります。(法法28、法令148①)

Q(2)-1外国子会社配当の益金不算入
今回、導入される外国子会社配当益金不算入制度とは、どういう制度ですか。
POINT
海外子会社の利益について、税制に右左されずに、必要な時期に必要な金額を国内へ戻すことが可能となるように、間接外国税額控除制度に代えて、外国子会社からの配当について親会社の益金不算入とする制度です。


1.適用内容
内国法人が外国子会社から受ける剰余金の配当等の額がある場合には、その剰余金の配当等の額からその剰余金の配当等の額に係る費用に相当する金額を控除した金額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しないという制度です(新法法23の21)

2.対象となる外国子会社
1における外国子会社とは、内国法人が保有しているその株式又は出資の数又は金額その発行済株式又は出資(その有する自己の株式又は出資を除く。)の総額又は総数の25%以上に相当する数又は金額となっていること又はその株式等を配当等の支払い義務が確定する日以前6月以上引き続き直接に有していること等一定の要件を備えている外国法人をいいます。
なお、外国法人の所得に課された外国法人税を内国法人の納付する法人税から控除する旨を定める租税条約の規定により内国法人の外国法人に対する特株割合について異なる割合が定められている場合には、本制度の対象となる外国子会社の判定は、その割合により行うこととなります。(新法法23の21)

3.手続規定
1の規定は、税務署長がやむを得ない事情があると認める場合を除き、確定申告書に益金の額に算入されない剰余金の配当等の額及びその計算に関する明細の記載された金額が限度となります(新法法23の2②③)

4.適用関係
内国法人の平成21年4月1日以後に開始する事業年度において受ける外国子会社から剰余金の配当等の額について適用されます(平成21年改正法附則6)

5.間接外国税額控除制度
間接外国税額控除制度は、所要の経過措置を講じた上、廃止することとなっています(新法法69、平成21年改正法附則12)

Q(2)-2外国源泉税等の額の損金不算入
外国子会社配当の益金不算入制度と併せて、外国源泉税等の額の信金不算入制度が導入されるとのことですが、どういう制度ですか。
POINT
内国法人が外国子会社から受ける剰余金の配当等の額に課される外国源泉税等の額をその内国法人の損金の額に算入しないという制度です。


内国法人が外国子会社から受ける剰余金の配当等の額につき益金不算入とする場合等において、その剰余金の配当等の額に対して課される外国源泉税等の額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入されません。
また、その配当等の額に対して課される外国源泉税等の額は、外国税額控除の対象としないこととされています(新法法39の2)
内国法人の平成21年4月1日以後に開始する事業年度において受ける剰余金の配当等の額に係る外国源泉税等の額について適用されます(平成21年改正法附則10)。