(1)自己資金等で長期優良住宅を新築等した場合にも税額控除した場合にも税額控除できる制度が創設されるとのことですが、どういう制度ですか。
(2)認定長期優良住宅を新築などした場合の税額控除制度の適用に当たって、実務上、留意しておきたい点を教えてください。


(1)創設の内容
自己資金等で長期優良住宅を新築等した場合にも税額控除した場合にも税額控除できる制度が創設されるとのことですが、どういう制度ですか。
POINT
長期優良住宅を新築等した場合に、1,000万円を限度に「かかり増し費用」の10%相当額をその年分の所得税額から制度が創設されます。


①適用内容
居住者が、国内において、住宅の用に供する「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に規定する認定長期優良住宅に該当する家屋で一定のもの(以下「認定長期優良住宅」といいます。)の新築又は認定長期優良住宅で建築後使用されたことのないものの取得をして、同法の施行の日から平成23年12月31日までの間に居住の用に供した場合(その新築等の日から6ヶ月以内にその者の居住の用に供した場合に限ります。)には、そのもののその居住日の属する年分の所得税額から、その認定長期優良住宅について講じられた構造及び設備に係る標準的な費用の額(1,000万円を限度)の10%に相当する金額(以下「税額控除限度額」といいます。)を控除することになります(新措法41の19の4①)。

②控除未済税額控除額の控除
居住者がその年において、その年の前年(その前年分の所得税につき確定申告書を提出している場合に限ります。)における税額控除限度額のうち、①の規定による控除をしてもなお控除しきれない金額を有する場合又はその年の前年度分の所得税につき確定申告書を提出すべき場合及び提出することができる場合のいずれにも該当しない場合には、その者のその年度の所得税の額から、その控除しきれない金額に相当する金額又はその年の前年における税額控除限度額(以下「控除未済税額控除額」といいます。)を控除することになります(新措法41の19の4②)。
この場合において、その控除未済税額控除額が、その者のその年分の所得税の額を超える場合には、その控除を受ける金額は、その所得税の額を限度とします。

③標準的な費用の額
①における「標準的な費用の額。いわゆる(かかり増し費用)」とは、認定長期優良住宅の構造の区分ごとに、長期優良住宅の認定に係る耐久性、耐震性、省エネ性能、可変性、更新の容易性等の項目ごとにその基準に適合するために必要となる標準的な費用を基に定められた金額に、その認定長期優良住宅の床面積を乗じて計算した金額をいいます(図表―19参照)

(図表―19)標準的な費用の額
①構造ごとに標準的な住宅モデルを設定  (仕様・規模・金額等)

②長期優良住宅の認定の基準となる耐久性、耐震性、省エネ性能、可変性、更新の容易性等の項目ごとにその基準に適合するために必要となる性能強化費用(戸当りかかり増し費用)を算出

③〔標準的なかかり増し費用:告示で制定〕  ※構造ごと告示
例)①木造  0万円/平米          ②鉄骨コンクリ-ト造  0万円/平米
③鉄節コンクリ-ト造  0万円/平米    ④鉄骨造  0万円/平米

④その住宅の標準的な費用の額の算定〕
平米当たりの標準的なかかり増し費用X適用対象住宅の床面積=XX

注)標準化されたかかり増し費用を用いて算出することから、必要以上に高額な材質を使用したとしても、税額控除の対象となるかかり増し費用の金額には全く影響を与えない。


(2)実務への影響
認定長期優良住宅を新築などした場合の税額控除制度の適用に当たって、実務上、留意しておきたい点を教えてください。
POINT
証明書等の添付を適用要件としています。また、合計所得金額が3,000万円を超える場合に適用除外となるほか、他の特例との重複はできません。


①適用関係
税務署長がやむをえない事情があると認める場合を除き、確定申告書に、その控除を受ける金額についてその控除に関する記載があり、かつ、その金額の計算に関する明細書、長期優良住宅建築等計画の認定書の写し及び登記事項証明書等の一定の書類の添付がある場合に適用されます。(新措法41の19の4⑤⑦)。

②適用除外
居住者のその年分の合計所得金額が3,000万円を超える場合には適用されません(新措法41の19の4③④)。

③重複適用の禁止
一の「住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除」及び「特定の増改築等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除」の控除額に係る特定の適用を受ける場合には適用されません。
また、居住者が、認定容器優良住宅をその居住日の属する年分の所得税について、「居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の特別控除(措法35)」の規定の適用を受ける場合又はその居住日の属する年の前年度分もしくは前々年分の所得税についてこれらの規定の適用を受けている場合には、適用されません(新措法41の19の4⑪)。