(1)土地等の長期譲渡所得についての特別控除が創設されるとのことですが、どういう制度ですか。
(2)土地などの長期譲渡所得の特別控除制度の適用に当たって、他の特例との関係など、実務上、留意しておきたい点を教えてください。

Q(1)創設の内容
土地等の長期譲渡所得についての特別控除が創設されるとのことですが、どういう制度ですか。
POINT
個人及び法人が、平成21年、22年に取得する国内にある土地などを5年超所有して譲渡する際の譲渡益について、1,000万円の特別控除制度が創設されます。

A
①個人の場合
個人が、平成21年1月1日から平成22年12月31日までの間に取得(個人の配偶者その他のその個人と特別の関係がある者からの取得並びに相続、遺贈、贈与及び交換によるものその他一定のものを除きます。以下同じ。)をした国内にある土地等(棚卸資産に該当するものを除きます。以下同じ。)で、その年1月1日において所有期間が5年を超えるものの譲渡をした場合には、その年中に譲渡をした土地等に係る長期譲渡所得の金額から1,000万円(その長期譲渡所得の金額が1,000万円に満たない場合には、その長期譲渡所得の金額)を控除することとなります(新措法35の2①)。

②法人の場合
法人(清算中の法人を除きます。)が、平成21年1月1日から平成22年12月31日までの期間内に取得をした国内にある土地等で、その取得をした日から引き続き所有し、かつ、その所有期間(その取得をした日の翌日からその土地等の譲渡した日の属する年の1月1日までの所有していた期間をいいます。)が5年を超えるものの譲渡した場合において、その法人がその土地等の譲渡により取得した対価の額又は交換取得資産の価額が、その譲渡した土地等の譲渡直前の帳簿価額と一定の譲渡経費との合計額を超える場合には、その超える部分を金額と1,000万円とのいずれか低い金額をその譲渡の日を含む事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入します(新措法65の5の2①)。

Q(2)実務への影響
土地などの長期譲渡所得の特別控除制度の適用に当たって、他の特例との関係など、実務上、留意しておきたい点を教えてください。
POINT 手続規定において、個人と法人のそれぞれに説明する書類等の添付を要件とするほか、各種特例との重複適用を禁止しています。

A
①手続規定
(イ) 個人の場合
(1)①の規定は、税務署長がやむ得ない事情があると認める場合を除き、この規定の適用を受けようとする年分の確定申告書に、この規定の適用を受ける旨の記載があり、かつ、この規定に該当する旨を証する書類として一定で定めるものの添付がある場合に限り、適用されます(新措法35の2③④)。
(ロ) 法人の場合
(1)②の規定は、税務署長がやむを得ない事情があると認める場合を除き、確定申告書等にこの規定により損金の額に算入される金額の損金算入に関する申告の記載があり、かつ、その確定申告書等にその損金の額人算入される金額の計算に関する明細書の添付がある場合に限り、適用されます(新措法65の5の2②③)。

②重複適用の禁止
(イ)個人の場合
(1)①の規定は、個人がその年中にその譲渡をした土地等の全部又は一部について、次の規定の適用を受ける場合には、適用されません(新措法35の2①)。
*収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例(措法33)
*交換処分等に伴い資産を取得した場合の課税の特例(措法33の2)
*換地処分等に伴い資産を取得した場合の課税の特例(措法33の3)
*特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例(措法36の2)
*特定の居住用財産の交換した場合の長期譲渡所得の課税の特例(措法36の5)
*特定の事業用財産の買換えの場合の譲渡所得の課税の特例(措法37)
*特定の事業用財産を交換した場合の譲渡所得の課税の特例(措法37の4)等

(ロ) 法人の場合
(1)②の規定は、法人がその事業年度のうち同一の年に属する期間中にその譲渡をした土地等について、次の規定の適用を受ける場合には、適用されません(新措法65の5の2①)
*特定の資産の買換えの場合の課税の特例(措法65の7)
*特定の資産の譲渡に伴い特別勘定を設けた場合の課税の特例(措法65の8)
*特定の資産の交換した場合の課税の特例(措法65の9)等