(1)欠損金の繰り戻し還付についてはその適用が凍結されていますが、どういうことですか。
(2)欠損金の繰り戻し還付が復活するとのことですが、どういうことですか。
(3)今回の改正により、実務上どのような影響がありますか。

Q(1)改正前の制度の概要
欠損金の繰り戻し還付については,その適用が凍結されていますが、どういうことですか。
POINT
平成4年4月1日から平成22年3月31日までの間に終了する各事業年度において生じた欠損金については、一定の場合を除き、繰り戻し還付の適用が受けられません。

A
青色申告法人の欠損金については、欠損事業年度開始の日前1年以内に開始したいずれかの事業年度の所得に対する法人税の繰り戻し還付をすることができます。
ただし、平成4年4月1日から平成22年3月31日までの間に終了する各事業年度において生じた欠損金については、解散、事業の全部譲渡、更生手続の開始等の事実が生じた場合を除いて、繰り戻し還付制度は適用されません(法法80、措法66の13)

Q(2)改正の内容
欠損金の繰り戻し還付が復活するとのことですが、どういうことですか。
POINT
中小企業者等の平成21年2月1日以後に終了する各事業年度において生じた欠損金額については、欠損金の繰り戻しによる還付制度の適用ができることになります。昨年度の景気悪化で赤字に陥った会社の資金繰りを支えることとしています。

A
欠損金の繰り戻しによる還付の不適用措置について、対象から中小企業者を除外し、これらの法人の各事業年度において生じた欠損金額について、欠損金の繰り戻しによる還付制度の適用ができることとします(新措法66の13)。
なお、中小企業者等の範囲は、上記1(2)-2と同様です。

Q(3)実務への影響
今回の改正により、実務上どのような影響がありますか。

A
青色申告法人は欠損金が生じた場合には、その欠損金額をその欠損事業年度開始の日前1年以内に開始した還付所得事業年度の所得金額に繰り戻し、その還付所得事業年度の法人税の全部又は一部の還付請求をすることができます。
具体的には、下記の算式によりなす。また、次の手続が必要となります。(法法80①③⑤)
①還付所得事業年度から欠損事業年度の前事業年度まで連続して青色申告である確定申告書を提出していること
②欠損事業年度の確定申告書を青色申告により提出期限内に提出していること
③欠損事業年度の確定申告書の提出と同時に「繰り戻しによる還付請求書」を提出していること
{算式}
還付請求できる金額=
還付所得事業年度の法人税額X欠損事業年度の欠損金額(注)/
還付所得事業年度の所得金額
(注)分母の金額を限度とする。