孫税理士事務所
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Q 役員又は使用人の子弟に関する奨学金の支払は会社の費用として認めますか?
A 役員又は使用人の子弟が高校又は大学に入学した場合には、毎月、奨学金を支給する場合があります。このような奨学金は、役員又は使用人に対する給与として課税されます。
  役員又は使用人の子弟の修学のための学資金として支給される金品は、その役員又は使用人に対する給与等として課税されます。たとえ、その子弟に対して直接支給される場合であっても、その父兄にあたる役員又は使用人に対する給与等して扱われます。
Q 情報提供料が交際費にならないためには、どのように処理すべきですか?
A 情報提供料が交際費にならないためには、交付した金品の価格が提供された情報の内容に照らして相当でなければなりません。この場合の相当の判断ですが、これは取引ごとに判断することになっています。
  税務調査での情報提供料の相当の判断でトラブルを避けるためには、情報提供者と情報提供料について契約書を交わすことが有効です。契約書には、相手方との間で受注件名、仲介や情報提供の内容、仲介料等の算定方法とその支払時期等を明確にした記載が必要となります。また、相手方から正規の領収書をもらっておくことも重要です。
Q 日本企業から手形を受け取りました。どのように扱えばいいですか?
A 日本ではまだまだ手形による取引が存在します。取引条件の中に支払条件を明確に定めてないといざ回収の時になってあわてることになりかねません。手形は支払日を定めた信用状で通常支払い元の当座預金の口座から引き落とされて、支払い先の銀行口座に振り込まれます。これらは手形交換所を通じて行われるため、支払日以前に自分の取引銀行に手形を持ち込んで取立ての依頼をしなくてはなりません。支払日の当日に持ち込んでも当日入金は難しいので、2営業日前には取立て依頼をするようにしてください。金庫にしまっていて支払日が過ぎてしまったときは支払日から2日以内であればまだ取立て依頼が出来ますが、3日を過ぎると無効になるので支払い先に行って新しい手形と交換してもらわなくてはなりません。このようなことが無いように手形の管理はしっかり行わなくてはなりません。手形が入金されるまでは債権として存在するわけですから取引先の与信管理をして限度額以内の取引に抑えることも必要です。もし支払い先に資金が不足して手形の入金が無かった場合(不渡手形といいます)には銀行から手形が戻ってきます。6ヶ月以内に2回不渡りを起こすと銀行取引停止処分となり、その会社は実質倒産したも同様になります。日本の大手企業では最近ファクタリングといわれる支払い取引が増えてきています。手形決済日前に支払う変わりに支払日から手形決済日までの日数に相当する利息を値引きして振り込む取引です。この場合もファクタリングの利率と銀行利率とよく比較して交渉する必要があります。
Q 日本の税務調査はどのように行われるのか教えてください。
A 税務調査は、大きく2つに分けることができます。実地調査と査察調査です。
実地調査とは、所得税法、法人税法等に定める質問検査権に基づいて、申告が適正に行われているかどうかを確認するために事業所に臨んで行われるものです。原則として、事前に電話連絡が納税者又は関与税理士あり、その納税者の承諾を得てから行われます。    
例外的に、現金商売の場合は、納税者の現況を把握するため、事前連絡をしないで直接事務所等に臨む場合もあります。
一方、査察調査は、上記の実地調査で把握できない悪質で大口の不正所得が見込ませる納税者に対して、裁判所の発行した令状をもとに執行される強制調査になります。
税務調査の連絡があったら、あわてず冷静に対応し、即座に回答しないで、関与税理士等に相談してから回答しましょう。
また、日頃から、税法に則って適正に誠実に会計処理等を行うことはもちろんですが、税務調査等で要求されたらすぐ見せられるように、総勘定元帳、補助元帳等の帳簿のほか、領収書、請求書等の証憑書類をきちんと整理保存しておくことが必要でしょう。
Q 消費税の経理上注意すべき点について教えてください。
A 消費税の経理上で注意すべき点は、課税事業者(簡易課税を選択した事業者を除きます。)が仕入税額控除を受けようとする場合には、その課税期間の仕入税額控除に係る帳簿及び請求書等を保存することが義務づけられている点にあります。なお、この帳簿は、必要事項を記録したものであれば、どのような帳簿書類でも差し支えありません。また、この帳簿は、その閉鎖の日の属する課税期間の末日の翌日から2か月を経過した日から7年間、事業者の納税地又はその事業に係る事務所等に保存しなければなりません。
なお、取引の実態を踏まえて、税込みの支払額が30,000円未満の場合には、請求書等の保存をする必要なく、必要事項が記載された帳簿の保存のみでよいこととされています。
しかし、俗に言う「上様領収書」は、消費税の仕入額控除を受けるための要件を満たしておらず、仕入税額控除を受けることができませんのでご注意ください。
Q 消費税の計算方法に2種類あると聞きました。その算定方法と選択の手続きについて教えてください。
A 消費税の計算方法には、原則課税と簡易課税の2つの方法があります。
  原則課税は、売上げの時に預かった税額と、仕入れ等の時に支払った税額の差額を計算し、税務署に納付する方法です。
一方、簡易課税とは、税抜きの売上に業種に応じた一定割合を乗じて、仕入控除税額を算定し、納付する方法です。この一定割合をみなし仕入率といい、売上げを卸売業、小売業、製造業等、サービス業等及びその他の事業の5つに区分し、それぞれの区分ごとのみなし仕入率を適用します。
簡易課税を選択するには、その課税期間の前々年又は前々事業年度の課税売上高が5千万円以下で、簡易課税制度の適用を受ける旨の届出書を所轄する税務署に適用しようとする課税期間の開始の日の前日までに提出していることが必要になります。
また、簡易課税制度を適用できる基準期間における課税売上高の上限は2億円以下となっています。
なお、消費税簡易課税制度選択届出書を提出した場合、2年間は実額計算による原則課税に変更することはできません。
一般的には、簡易課税の方が、計算の手間から考えても有利とされています。しかし、設備投資が多い場合や輸出取引等が多い場合には、簡易課税を選択すると時に不利な場合もありますので、選択には十分な検討が必要になります。
Q 親会社の取引で寄付金とされるのは、どのような場合ですか。寄付金課税されないためにはどうすべきですか?
A 親会社が子会社に対して、金銭その他の資産または経済的利益の贈与または無償の供与をした場合、原則的には、寄付金としてとり扱われます。具体的には資産の低額譲渡などがこれにあたります。
また、親会社に対する経営指導料で、実体がないものや算定根拠が明らかでないものは、経済的利益の供与として寄付金に該当します。
このような寄付金とされないためには資産の低額譲渡にあたらないように、市場価格との比較検討した上での譲渡価格の設定が必要となります。
経営指導料においては、その算定根拠を明確にしておくことが必要でしょう
Q 外国法人である親会社から経営指導料を受けていますが、どのように決めるべきかアドバイスをお願いします。
A 親子会社といえども、それぞれ独立した営利企業体であり、経営指導は、親会社の子会社に対する一種の役務の提供と考えられます。よって、経営指導料は、親会社側で要するコストと子会社で受ける効用を基礎にして決められるべきだと言えます。
しかし、親会社側で要するコストや子会社で受ける効用を算定するのが困難な場合は、子会社の売上高、生産高、人件費の額、従業員数、親会社間の取引高等を算定基準として、算定すればよいでしょう。また、算定基準を特別の理由なく事業年度の途中で変更すると親子会社間での利益操作とみられるおそれがあります。
  一方、算出した経営指導料が、役務提供に対して、高額であると課税庁に指摘された場合、移転価格税制の適用を受けることがあります。逆に過少と指摘されたときは、寄付金課税の適用を受けることがあるので注意が必要になります。
移転価格税制とは、このような海外の関連企業との間の取引を通じた所得の海外移転を防止するために、その移転価格を通常の取引価格に引き直して課税する制度であります。
Q 韓国で使った経費をインターネットバンキングで韓国の口座から支払い(送金)しましたが、領収書がありません。経費処理できますか?
A 結論から言いますと、領収書がなくとも経費処理することは出来ます。領収書に代わる支払を証明できる資料が重要になってきます。
  実際の税務申告では、税務署の担当者に経費の使途を説明できるかが重要となります。
  ご質問の場合は、実際に取引があったことを説明できるようにインターネットバンキングの取引明細等を印刷しておく必要があります。また、支払いに使用される口座は、法人が管理する法人名義であるべきでしょう。
Q 従業員に支給する手当のうちに源泉所得の対象外にできるものがありますか?
A 雇用契約等に基づいて、使用人に支給する手当は、原則として、源泉所得の対象なります。しかし、一定の手当は非課税となります。非課税となる手当の主なものには次のものがあります。
(1)  通勤手当や通勤定期券のうち、非課税となる限度額は、1か月当たり100,000円までの金額。この限度額は、経済的で最も合理的な経路で通勤した場合の通勤定期券などの金額になります。
  また、この場合、新幹線鉄道を利用した運賃等は含まれますが、グリーン料金などは除かれます。
(2)  転勤や出張などのための旅費のうち、通常必要と認められる金額 
(3)  宿直や日直の手当のうち、1回につき4,000円までの金額。
(4)  日本国内で長期間引き続き勤務する外国人に対し、休暇のための帰国を認め、その帰国のための旅費に必要な金品。
(5)  従業員に支給する食事は、次の二つの要件をどちらも満たしていれば、給与として課税されません。 
@  従業員が食事の価額の半分以上を負担していること。 
A 次の金額が1か月当たり3,500円以下であること。
(食事の価額)−(従業員が負担している金額)
なお、残業や宿直や日直を行うときに支給する食事は、無料で支給しても給与として課税しなくてもよいことになっています。
Q 日本での住民税の扱いが良くわかりません。来日2年目から徴収されるとのことですがどうしてですか?
A 日本の住民税は来日1年目の年末調整(1月上旬)や確定申告(3月中旬)の結果を受けて各市区町村が住民税を計算して納税者に通知しているため、結果的に2年目からの支払になってしまいます。
  住民税の納付方法は2通りあり、「普通徴収」という方法によれば1年目の申告結果が2年目の6月に通知され、6月末〜翌年1月まで4回にわたり自分自身で住民税を納付します。これに対して「特別徴収」は個人が納付することに代えて会社が給与から徴収し毎月納付する方法です。これら2つの方法は年末調整や確定申告のときに選択することが可能ですので、ご自分にあった方法を選択すると良いでしょう。
Q 短期滞在者免税の制度について教えてください。
A 以下の条件を満たす場合には会社が外国人に支払う給与は免税となる制度を短期滞在者免税といいます。なお、この適用を受けるためには「租税条約に関する届出書」の提出が必要です。

    A.日本国内の滞在期間が年間で183日以内であること。

    B.「非居住者」であり、外国の会社の使用人であること。

    C.給与等の支払者が日本国内で給与等を費用処理していないこと。
Q 駐在員の給与から所得税を源泉徴収する際の扶養者に韓国の妻子供を加えてもかまいませんか?
A 日本の所得税法では扶養者の控除はその住所によるものではなく、日本国内の収入金額が年間103万円以下(所得38万円以下)で控除を受ける人のお金で扶養者が生活しているか否かで判断されます。
従って、要件を満たしている限り韓国にいる妻子や父母は控除の対象になるのはもちろんのこと、親族以外でも扶養者とすることができます。ただし、扶養者となる方が韓国で働いており十分な所得がある場合や、日本からの送金額が生活するには余りにも少額の場合には扶養者とみなされないため注意してください。
Q 駐在員の給与から所得税を源泉徴収する際の居住者、非居住者の判定について教えてください。
A 居住者と非居住者の判定は、日本国内に「住所」があるか、又は現在まで引き続いて1年以上「居所(注)」がある方若しくは1年以上滞在する予定の方を「居住者」といい、それ以外の個人を「非居住者」といいます。2カ国以上に「住所」がある方については、どちらに生活の中心があるかで判断します。税務調査の際には職務内容や契約等を基に「住所の推定」が行なわれますので注意が必要です。

(注)「居所」とは住所を有していなくても滞在する場所がある場合の、その滞在場所を指します。
Q 日本でも接待費については経費にできる限度額があると聞きました。どういう仕組みで計算するのですか。また、注意すべき点があったら教えてください。
A 日本において接待費は基本的には費用として認められていませんが、資本金が1億円以下の法人については、限度額(400万円)までなら支払った接待費等の金額の90%が費用として扱われます。この接待費には取引先に対する飲食費以外にも贈り物や土産、接待の場所までの交通費等も含みます。
また、接待費であっても取引先との飲食費で一人あたり5,000円以下の支出を接待費等にしない場合には、全額費用として扱うことができます。ただし、この適用を受ける場合には領収書等の証拠の保存と、接待をした取引先の氏名等と共に参加した人数と氏名の記録が要件となります。
Q 日本法人の社員が韓国で経費を使いましたが、どのように処理すればいいですか?
A 日本法人の社員が韓国で経費を使った場合には、日本法人の経費となります。ただし、この場合に韓国で使った経費は消費税の控除は受けられません。その他は日本で使った経費と同じ処理となります。
Q 日本では資産と経費の区分に金額基準はありますか?
A 日本では原則として10万円未満の資産は経費としてよい事になっています。
また、御社が青色申告を選択しており、かつ資本金一億円未満で大規模法人(資本金一億円超)の子会社ではない場合には、平成20年3月31日までに取得した30万円未満の資産は300万円まで経費としてよい事になっています。これは青色申告を選択している個人事業者にも適用されます。
Q  東京支店の駐在員に日本での滞在費だけではなく、韓国で家族手当を払っていますが、給与の処理はどうなりますか。
A 日本では個人の生活費用と考えられるものは給与として課税の対象となりますので、滞在費は給与として課税の対象として源泉所得税が課されます。
また、韓国で支給された手当てについても、日本と韓国での租税条約では働いている場所が属する国家に課税権が存在するため、駐在員の方が日本で働いていらっしゃる場合には、韓国の家族手当についても日本で働いた対価として日本で所得税が課税されます。
Q 日本法人の運転資金が不足して韓国の親会社からお金を借りましたが、今回利息を支払うことになりました。注意することはありますか?
A 利息を支払う日本法人の方で源泉所得税を引いた金額を韓国の親会社へ送金してください。この場合、租税条約に関する届出書を所轄税務署長に提出する必要がありますが、このうち「利子に対する所得税の軽減・免除」の届出書を提出すると、日本で源泉徴収される源泉所得税を軽減されます。
また、海外にある親会社からの日本法人の借入は過少資本税制の適用を受けるおそれがあります。過少資本税制とは、日本国内にある外国法人等の子会社等が、その外国親会社等から資金提供を受ける場合に、親会社等からの出資を少なくして借入を増やすことにより、子会社の租税負担の軽減を行うことを防止する制度です。 在日子会社が、外国親会社等から資金提供を受ける場合に、出資を受ける方法と借入を行う方法が考えられます。出資の場合は在日子会社の所得計算において、その出資に対する配当は課税所得の計算上、損金として認められません。一方、借入の場合はその借入から生じる支払利子の損金への算入が認められます。よって、本来出資によるべき子会社への資金提供を出資とせずに資本金を少なくし、過大な借入(過少資本)という形態をとることにより、日本国内での租税負担を意図的に軽減することができます。そこで、こうした租税回避行為を防止するために、その在日子会社の親会社等からの借入金が、原則として、その親会社等からの出資総額(又は在日子会社の純資産)の3倍を超える場合には、その超過額にかかる支払利子等については、その事業年度の課税所得の計算上、損金と認めないとする制度です。
Q 韓国のIT企業です。韓国の法人と日本の顧客と直接の取引をしていますが、売上代金から税金を20%引かれて入金されました。取り戻す方法はありますか。
A 日本の顧客を通して、税務署から納税証明書を受け取り、それを韓国で決算申告をするときに税務署へ提出すると、韓国の方で還付を受けられます。
韓国にある法人が日本で源泉徴収された所得税について、韓国で外国税額控除制度を利用して、日本で納付した外国税額を韓国で納付する税額から控除することを認められています。ただし、控除できる金額については、国外源泉所得に対応する韓国での税額を控除限度額とする等の限度があります。顧客と合意をして租税条約に関する届出書を代金送金前にあらかじめ提出し、適用される税率を20%から10%へ引き下げる方法もあります。このときに提出する租税条約に関する届出書は「使用料に対する所得税の軽減・免除」の届出書です。
Q 韓国の親会社から商品を仕入れて日本法人で販売することを考えています。このような形態の場合何か注意する点はありますか?
A 親子会社間の輸入仕入取引になりますが、仕入金額の設定に気を付ける必要があります。国外の関係会社との取引価格を通常の取引価格と異なる金額にすると、一方の利益を他方の利益に移転することができます。国外の関連企業との間の取引によって、所得の海外への移転を防止するため、その移転価格を通常の取引価格(独立企業間価格)に直して計算し、課税する制度(移転価格税制)があります。したがって、仕入金額が独立企業間価格よりも高い場合若しくは低い場合に移転価格税制の規定の適用を受ける可能性があります。
この規定の適用があると、独立企業間価格と仕入金額との差額が損金と認められなくなってしまいます。また、代金の決済が仕入金額と大きく異なり、親会社へ多く支払うときは配当金とみなされる可能性もあります。ですので、仕入当初から韓国の親会社から通常の取引価格で仕入れ、代金の決済も適正な金額を子会社から親会社へ送金する必要があるでしょう。
Q 日本で現地法人を設立する予定です。資本金をいくらにするか検討中ですが、法人の資本金により税務上はどのような差異が発生しますか。
A 韓国の付加価値税に相当する日本の消費税については、資本金1千万円未満の場合には設立して第2期までの期間が、自ら選択しない限り免税となります。
法人税については、日本の場合、税務上資本金が1億円以下であれば中小法人に該当するため、受けられる特典が多いです。まず、資本金1億円以下のとき、法人税の計算上、所得金額が年800万円までは22%の税率、年800万円超が30%の税率ですが、資本金が1億円超であれば一律30%の税率が適用されます。また、交際費の支出額が年400万円以下であれば所得の10%の加算で済むところ、1億円超であれば全額加算となります。
備品などを購入した場合に資本金が1億円以下で大法人に所有されていなければ30万円未満の資産を購入時に一時に費用とできますが、資本金が1億円超であれば10万円未満の資産が対象となります。
法人住民税については、都民税という事務所を設置すると各都道府県によって課せられる均等割額が資本金の多寡によって段階的に引上げられています。
Q 日本で営業活動を開始しようと考えています。支店の開設と現地法人の設立とでは税務上の取り扱いにどのような差異がありますか。
A 現地法人の場合でも支店の場合でも、他の内国法人と同様に課税所得の計算を行うため、日本国内での取引については国内法の適用があり一定の所得については日本が各国と締結している租税条約の規定の適用を受けます。
租税条約に定められた課税の特例については、租税条約が国内法に優先して適用されます。ですので、韓国に親会社や本店がある場合には、国内法と日韓の租税条約の規定に従って営業活動によって生じた所得につき、課税所得の計算を行います。
決算をするときの手続が、支店と現地法人では大きく異なります。支店の場合、本店では海外の支店も会社の一部となるので、本支店合算の手続を取ります。支店でも、支店の活動のためにかかった本社で支払った経費は、支店の経費となります。また、本店から配賦される経費として、本店の販売費及び一般管理費のうち、支店が負担すべきものとして配賦される経費(本店配賦経費)があるならば、支店の国内源泉所得の計算上、合理的な基準による配賦計算が認められています。
そのため、支店の決算は内国法人の決算よりも煩雑な手続をといえます。
支店と異なり、現地法人の決算手続は単独で行います。親会社の方でグループ内の会社をすべて合算して行う連結決算の手続を取りますが、子会社の方ではあくまで単独決算となります。納付する税金としては、支店の場合、利益が出たときに納付する税金に併せて、本社の資本金によって均等割額が高額に発生する場合があります。
日本では消費税(付加価値税)の納税義務があるかどうかの判定を2年前の売上が1千万円を超えるかどうかで行います。支店の場合は日本支店の設立時期によらず、本社の2年前の売上に日本国内での1千万円超の課税売上があるかどうかで判断するため、無い場合は第1期と第2期が免税となります。第1期に多額の設備投資が見込まれる場合や日本国内で購入した商品を海外へ輸出するなどの事業を考えている場合は日本で第1期の設立届を提出する前に消費税の課税事業者を選択する旨を税務署へ届け出る必要があります。
Q 当社はソフトウェアの技術者を顧客の職場に派遣する業務を行っています。今月から新しく入社した社員は年俸制の契約社員です。支払った際の経費科目は外注費ですか。それとも給料ですか。所得税を源泉徴収する必要がありますか。
A その契約をした社員との「契約」とは雇用契約と思われます。雇用契約であれば「給料」勘定で処理し、源泉所得税を徴収すべきです。契約が請負契約であれば、「外注費」勘定で処理することになり、源泉税を徴収する必要はありません。ここで大切なのは契約書のタイトルではなく契約の中身です。契約書を取り交わしていない場合は、仕事の進め方で判断しなければなりません。雇用主の指示に従って業務に従事し、仕事の結果について責任を負わないものは雇用契約と解釈されます。反対に仕事の進め方に対して指図は受けないが、(成果物についての)結果責任を問われる場合は請負契約と見ることができます。
そのほか判断がつきにくい場合の目安を以下のとおり記しました。参考にしてください。
1.対価の支払いを受ける者との間に仕事のつど契約書、発注書、請求書、領収書のやり取りをしているか。
Yes−外注  No−給料
2.対価の支払いを受ける者は店舗、事務所などを有し、他の顧客の求めに応じて仕事をしているか。
Yes-外注  No-給料
3.対価の支払いを受ける者は使用人を有している者かどうか。
Yes-外注  No-給料
4.対価の請求が一括してなされ、必要経費を自己負担しているか。立て替えた経費と手間賃を区分して請求がなされているか。
一括-外注  区分−給料
5.対価の支払いを受けた者は事業所得として申告しているか。
Yes-外注  No-給料

なお、外注先の場合にも源泉税の課税対象となる報酬(税理士報酬、講師料、原稿料、デザイン報酬など)がありますので注意してください。
Q 当社は今月から韓国人の社員を雇用しました。給与にかかる源泉税は日本人社員に適用する源泉税額表と同じでよろしいでしょうか。
A 給与の源泉税の引き方は単純に分けると居住者に対するものと非居住者に対するものに分かれます。つまり源泉の引き方は国籍で別れるのではなく居住者かどうかが判断基準になります。
居住者-日本に住所または1年以上居所を有する者
非居住者-居住者以外の者
居住者については当初より1年以上日本で勤務する予定の外国人も含まれますので、通常通りの源泉税額表により徴収して納付してください。
非居住者については給与の20%が源泉税額になります。
Q 社員に住まわす社宅を借り上げましたが、社員本人からいくらか家賃を徴収しなくてはならないと聞いております。いくらを徴収すればよろしいのでしょうか。
A 本来は生活費から拠出すべき住居費用ですが、使用人から次の算式で計算した金額の50%以上を徴収していれば給与課税されません。

その年度の家屋の固定資産税評価額×0.2%+12円×家屋の床面積÷3.3+その年度の敷地の固定資産税評価額×0.22%

従来借主の立場で固定資産評価額を調べることが難しかったため、社宅賃料の10%相当額を徴収する方法が簡便的に行われてきました。しかしこの方法は法的な根拠があるわけではないため今後とも認められるとは限りません。平成15年より借主も賃貸契約書と本人確認できる書類(免許書など)を持参すれば、固定資産税評価額を調べることができるようになりました(法人の場合は代表者印が必要)。簡便法で従来行ってきた会社についても今後否認されることが無いように数年に一度正式に評価額を調べて賃料を設定することをお勧めいたします。
Q 備品などの減価償却資産を買った場合に、その購入金額を経費にできる限度額はいくらまでですか。その処理方法について教えてください。
A 少額減価償却資産の損金算入限度額は今も10万円未満です。これに対して繰延資産は20万円未満となります。少額減価償却資産の損金算入が30万まで可能という制度がありますが、一定の条件でのみ可能なので注意してください。

その条件とは
1.青色申告の法人または個人であること。
2.中小企業(資本金1億円以下で、大法人の子会社ではない法人、従業員1000人以下の個人)であること。
3.平成15年4月1日から平成18年3月31日までに取得し、事業のように供したものであること。
4.その事業のように供した年度に経費処理していること。
5.申告書に一定の事項を記載すること。

白色申告者、大法人の子会社については適用は無く、また適用期限(平成18年3月末まで)があることに気をつけてください。
Q 日本の居住者が韓国で勤務する場合の短期滞在者免税の適用について教えてください。
A 日韓租税条約では日本の居住者の韓国における勤務で、その年における滞在日数が183日以下の場合に日本の会社(日本法人の韓国支店負担分は除く)から支払を受ける給与について韓国で所得税を課さないこととしています。この規定は韓国の居住者が日本で勤務する場合にも適用があります。日本にその年において183日以下の滞在期間働いた場合で、韓国の会社(韓国法人の日本支店負担分は除く)から給与が支払われた場合にも日本で所得税を課さないということです。この183日は暦年で計算しますので、年末をまたぐときは入国の翌日から年末まででその年分を判定し、一月一日から起算して出国までの日数で翌年の判定をします。居住地以外で給与の支払を受けるときは「租税条約に関する届出書」の提出が必要です。
Q 私は来日2年目の韓国人です。私の妻と子供は韓国に住んでいますが、年末調整するに当り扶養控除の適用を受けられますか。
A 扶養控除を受けるための条件は
@居住者本人と生計を一にする親族であること
A扶養者の所得が年38万円以下であること
の2点です。あなたは韓国人ですが、日本に1年以上住所を有する居住者と認められますので、家族に生活費を送金していれば、@の条件はクリアされますし、扶養者の所得は前提として日本の国内源泉所得を指しますので、親族が韓国で働いてる場合にはAの条件もクリアにすることでしょう。しかし、親族の韓国での収入が多い場合には、生活費の送金でなく小遣いの送金とみなされると扶養から外れることもありますので注意してください。
Q 平成16年4月より商品の販売価額を消費税を含んだ価額で表示することになるそうですがどういう点に注意しなければなりませんか。
A 平成16年4月1日より消費者に対する販売及びサービスの値段を消費税込みで表示しなくてはならなくなります。今までのように商品ごとには税抜きで表示しておいてレジで5%加算して代金をとるということは違法になります。この法律の適用対象となるのは消費者を対象として営業する事業者ですから、事業者間取引については従来どおりです。もっぱら小売業や飲食業等が対象に含まれますが、業種により区分が決まるわけではなく消費者を対象とする事業かどうかで判断してください。表示の方法は税込みの総額が表示されていれば、税抜き価額や消費税額を併記して表示することは認められます。店頭における表示はもちろんのこと、チラシ広告など媒体を問わず総額表示しなくてはなりません。
Q 韓国のソフト会社からアプリケーションソフトを購入しました。代金の支払いについて源泉徴収が必要でしょうか。
A 非居住者、外国法人に支払う著作権の使用料の支払いについては原則20%の源泉徴収が必要です。ソフトウェアは著作物に該当し、その権利の対価及び使用料については使用地である日本で所得税が課税されます。質問の場合、単にCDに記録されたソフトを自社でユーザーとして使用するだけならば、権利の対価ではなく、著作物の対価と考えることができ源泉徴収の必要はありません。しかし、自社で複写して販売する場合には著作権の使用料又は対価と解釈されるところから源泉徴収の対象となります。日韓租税条約により、「租税条約に関する届出書」を税務署に提出した場合には10%に軽減されます。
Q 会社の設立登記が完了しました。税務上これからどのような手続が必要ですか。
A 税務署と都税事務所に「法人の設立届」を定款と登記簿謄本(履歴事項証明書)のコピーを添付して提出します。
また、給与の支払がある会社は「給与支払事務所の開設届」を、給与の源泉税を毎月納付するのではなく半年分まとめて支払う場合は「納期の特例の申請書」を税務署に提出します。青色申告をする場合にはやはり「青色申告の承認申請書」を税務署に提出しなければなりません。棚卸資産の評価方法や減価償却の方法については税法基準以外の方法を適用する場合にのみ届出書を提出します。
Q 消費税が還付されるのはどのようなケースですか?
A 消費税が還付される場合は売上に含まれる消費税よりも仕入や諸経費、設備投資で支払った消費税が多い事業年度です。ただし、このような場合でも納税者が原則課税の適用を受ける課税事業者であることが必要です。免税事業者や、簡易課税選択適用者は消費税は還付されません。これらの人が還付を受けたい場合には適用年度の開始前に原則課税への変更や、課税事業者の選択を届けなくては成りません。この場合に一度変更や選択した場合には2年間継続することが義務付けられておりますので、2年間トータルで判断する必要があります。
Q 近く法人を設立して事業を開始しようと考えています。有限会社にしようか株式会社にしようか迷っています。税金の計算に違いがあるなら教えてください。
A 会社の形態というよりも正確には資本金の大きさで税金が変わります。資本金1000万の会社は設立した第1期から消費税の納税義務者になります。1000万に満たない会社は設立から2会計年度は免税業者になります。資本金が1000万を超えると(社員50人以下の会社の場合)は法人都民税の均等割税額(資本金や社員数に課税される税金)が7万から18万へ引き上げられます。また法人税の税率は所得800万まで22%ですが、資本金が1億を超えると800万以下の部分についても30%の税率が適用されます。法人都民税や法人事業税も資本金1億を越えると税率がアップする仕組みになっています。
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